今でこそ、日本でもプラセンタの有効性・将来性が脚光を浴びていますが、そうなるまでには多くの研究者や医師の努力がありました。
ここでは、わずかですがそういった方々の功績を紹介したいと思います。
V.P.フィラトフ氏
旧ソビエト(現:ロシア)の組織療法研究者であり、プラセンタを近代医学に応用した第一人者とされる方です。1930年頃、プラセンタに細胞賦活作用を見い出し、「プラセンタ埋没療法」確立のきっかけを作りました。
その後、同氏の研究成果が日本へも持ち込まれ、稗田憲太郎氏といった国内の研究者らの手によって、日本でもプラセンタ療法が発展していくことになります。
稗田憲太郎氏(元・久留米組織再生研究所長)
必ずと言っていいほど名前が挙がる胎盤研究の著名な先生で、同氏の開発した胎盤漿は、プラセンタ治療薬「ラエンネック」(株式会社日本生物製剤)として現代でも利用されています。
また、同氏が発表した「胎盤漿療法」のなかの一節では、プラセンタについて“「最も優れた若返り薬剤であると信ずる」-引用”と述べられており、老化現象を抑える作用や、十二指腸潰瘍、脳卒中、肝斑、夜尿症(おねしょ)などに効果が期待できることを報告されています。
※参考文献:胎盤漿療法
- 上記から抜粋
※余談ですが、同氏の孫にあたる稗田圭一郎氏も、現役の医師としてプラセンタ療法の普及に努めてらっしゃいます。
三林隆吉氏(元京都大学医学部産婦人科第四代教授)
第二次世界大戦中、胎盤(プラセンタ)を使った経口栄養剤(内服薬)の開発に尽力された先生で、稗田憲太郎氏と並ぶ日本のプラセンタ療法の第一人者とされる方です。
すでに亡くなられていますが、先生が開発した内服薬が、のちにプラセンタ配合の医薬品「ビタエックス」(森田薬品工業株式会社)誕生の礎となっています。
吉田健太郎氏(吉田クリニック院長)
プラセンタに関する広い知見と多くの臨床経験をお持ちで、著書も多数執筆されています。
先生が監修された『プラセンタ医療の現場から』という本の中では、“「自分で自分に打ってみて、副作用のないこと、思いがけない効果にプラセンタの魅力を感じた」-引用”とあります。
※参考書籍:プラセンタ医療の現場から 著書:景山司 監修:吉田健太郎
また、この思いがけない効果について、副作用をもじった「福」作用というように表現し、プラセンタが持つ様々な有効性を提唱されています。
長瀬眞彦氏(吉祥寺中医クリニック院長)
中医学の観点に基づいたプラセンタ・ツボ注射の実習セミナーを行うなど、プラセンタ療法の普及に努めているすばらしい先生で、日本胎盤臨床医学会の代表理事も兼務されています。
プラセンタに関する書籍をはじめ、同学会の研究大会でも多くの発表をされている方です。