ホルモンの変化を、一生のサイクルで見てみましょう。
<女性の成長はホルモンに支配される>
生まれたばかりの赤ちゃんは、ちょっと見ただけでは男女の区別がつかないでしょう。
幼児の間も間違えられる子がいますね。8歳ぐらいまでは、男女で大きな性差は見られません。
しかし8歳過ぎるころから性ホルモンが分泌されるようになり、女の子は女性ホルモンの影響で胸がふくらみ女性らしい特徴が出てきます。
同時に、心も大きく変化して、思春期を迎えることになります。
<思春期のホルモンは不安定>
8歳から18歳ごろまでが思春期と呼ばれる時期です。女性ホルモンが一気に増える時期で、初潮を迎え、陰毛などが生えるなどの変化が起きてきます。
しかしこの時期はまだ、ホルモンを分泌する卵巣や子宮も未成熟。急に増えたホルモンの分泌量に体がついていけず、生理も不順になりがち。
頭痛やだるさ、イライラを感じるなど、心も体も不安定です。成長の早さは人によって差が大きく、それが原因で悩む場合もあります。
この時期の女性はスタイルも気になって、ダイエットにも関心が高くなります。
しかし20代前半までは一生分の骨が作られる時期。栄養不足で十分な骨ができないと将来困ったことが起こるので、必要な栄養は十分摂るよう注意が必要です。
<安定の成熟期はストレスに注意>
卵巣が完全に成長すると、女性ホルモンの分泌量も安定し、生理も規則的に起こるようになります。
18歳~45歳ごろの成熟期は、女性ホルモンの安定期。しかし仕事や家庭で活躍の場が広がり、やりがいを感じると同時に悩むことも多くなります。
このストレスがホルモンバランスを狂わすこともあるので注意が必要です。
成熟期の前半はホルモンや体の機能が妊娠・出産に適した時期です。
後半は体が徐々に衰え、女性ホルモンが影響する病気の心配も出てきます。無理をしないで、休息をとったり、定期的な健康チェックを心がけましょう。
<女性ホルモンの付き合い方が重要な更年期>
多くの女性が閉経を迎えるのが50歳前後。この前後10年間の45歳~55歳ぐらいが更年期と呼ばれる時期です。
思春期とは逆に女性ホルモンが急激に減少し、その変化に体がついていかず、多くの不調が起こるのです。
卵巣は役割を終える55歳以降からは、若い頃からの過ごし方で元気や若々しさに、特に差が出てくると言われます。